ヤマハSR400/500のカスタムパーツや
最新カスタム情報を毎日配信
SR専門カスタムWEBマガジン

2018年06月19日

ESSAY…9-GATE 細井啓介/「レースリポート/テイスト・オブ・ツクバ」


なにを書いてよいやら、毎度「う~ん」と考えて(いるようで考えてない)で時間ばかりが過ぎ、気づけば随分と時間があいてしまいました(笑)。こんにちは。

というわけで早くも6月。もう2018年も半分が終わりかけると言う事態に、年々加速しているような時間の過ぎるスピード。こうやって歳を食っていくんでしょうね(笑)。

今年は当店2年目。日々ご新規のお客様など整備やカスタムに追われて、なかなか自分の時間が取れなくなりつつ(笑)、ようやく2回目のエッセイを書ける時間ができました! という言い訳はこれくらいにして……(笑)。

今年はどういう訳か、エンジンの整備がやたら多い気がします。

当店、SRのみではなく、4気筒のお客様も多数いらっしゃる訳ですが、SRに限らずエンジン整備が多いのです。

そんな中で、2018年上半期でも印象に残った作業としては、SRタイムズ編集長サガヤンの愛車であるRural Racerの斧型クランクシャフト組み立てと当店で初のレース活動となりました「テイスト・オブ・ツクバ」への参戦となりました。

Rural Racerに関しては、SRタイムズの記事でも上がっておりますので、そちらをご覧いただくとして、私はSRのオーナーさん達にはあまり縁が無いかもしれない「テイスト・オブ・ツクバ」のことを書きたいと思います。

SRが参加できるツクバのレースに「TT(ツーリスト・トロフィー)」があります。私と同じくエッセイを書いてらっしゃる井上カメラマンが参戦しているレースですね。「TT」のことを簡単に説明しますと、シングル・ツインエンジンの参加できるレースな訳ですが、「テイスト・オブ・ツクバ」はその4気筒版とでも申しましょうか。基本としてフレームは鉄製で、エンジンは80年代の空冷もしくは水冷。排気量と改造内容により、クラスがわかれます。

当店で参戦したクラスは「ZERO-1」。排気量は4ストであれば850ccまで(例外としてはアルミフレームですがRG500ΓもOK)が参戦しているクラスです。

当店のベースマシンはGSX750S3、いわゆるIII型カタナ(パカタナなどとも呼ばれます)……リトラクタブルライトを採用したカタナですね。

なぜこれをベースマシンにしたかと言いますと、一番はオーナーさんが所有していたマシンがこれであったことと、過去にレース活動を行っていたオーナーさんが復活をしたいという強い要望の元、このマシンとなりました。勝ちにいくのであれば、もっと優秀なベースマシンを選定すべきかも判りませんが、そこは「このマシンでツクバを走りたい!」という気持ちが何より大事なわけです。

まあ、そうは言いましても十数年間動かしていないマシンは時間とともに朽ちていくわけで、予算と時間の都合上、できることをまずはやろうということで、フロントセクションのモディファイ、現行のハイグリップタイヤに合わせたサスペンションのセット見直し、エンジンのシール類は全て交換のオーバーホール、ピストンは既に組まれていたWISECO製で816cc仕様で挑みます。

そんな仕様で簡単にタイムが出れば世話は無いのがレースでして、当然苦悩の日々が始まります(笑)。

まずはエンジンの熱ダレ。816ccのエンジンは当たり前ですがノーマルよりも発熱量も増え、オイルクーラーを大型化してもなかなか冷えてくれません。加えて、現代のハイグリップタイヤの性能の高さは当時のデータが全く参考にならないほどに良いもので、良いのか悪いのか、これによってなかなかセットが出ません。

私も筑波サーキットへ同行し、ライダーさんと何度もセッティング変更。乗り方自体も変えていかなければならない部分も含めて、数え切れないほど筑波サーキットへ行きました。数度の練習走行で、カムチェンテンショナーが破損、そしてエンジン修理なんてトラブルも……。ちなみにレースは5月20日! なんとか修理を終えて、改善しなきゃいけない部分の洗い出しも行いながらレース本番を迎えました。

最後まで熱ダレは克服することができませんでしたが、なんとか無事に完走することができました。勝てればいいけど、勝てなくたってその達成感は、出た者にしか味わうことのできない最高な気分です。

最後まで諦めずに頑張ったライダーさん、ピットスタッフみなさん、ありがとうございました。秋までに更にマシンを熟成させてまた頑張ります!

7月にはTTもツクバで開催されます。当店ではまだTTに参戦できる段取りが全くできてませんので、今回は無理ですが、機会があればTTにも出てみたいですね! その時はもちろんSRで!

「レースには興味があるけど敷居が高そうで……」とか、「サーキット走行をしてみたいけど経験がまったく無いし……」なんて方、一度お店へ遊びに来てください。最初から速い人なんていませんし、最初からなんでもわかる人なんて居ません。思いっきり真剣に遊ぶって事が大事だと私は思います。そのお手伝い、ナインゲートが出来るかもしれませんよ?

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –

協力:ナインゲート

 


著者プロフィール

9-GATE(ナインゲート)
細井啓介
SRに限らずスーパースポーツ車もメンテナンス/モディファイをおこなう。エンジンビルドや足周り換装も得意とするが、基本的にはメンテナンスがメイン。自身のSRは昨年売却してしまい、新たなSRを製作中!

関連記事