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特集
2015.05.04

インタビュー/バイクガレーヂ スラクストン代表・田中新二さん(前編)

インタビュー/バイクガレーヂ スラクストン代表・田中新二さん(前編)

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いよいよ開催まで1週間を切ったSRミーティング。主催者であるバイクガーヂスラクストンの田中さん、そしてスタッフの森下さんを交え、SRミーティングを開催することになったキッカケ、続ける意義について聞いた。
取材協力:バイクガレーヂ スラクストン

 
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お客さんの要望で始まったSRミーティング

編集部(以下、編)ーSRミーティングをやり始めたのはいつ頃からですか?ー
田中さん(以下、T)「2009年に埼玉県小鹿野町にあった『バイクの森おがの』がスタート。その次の年(2010年)に開催したのが明治公園。それで2011年に震災があって中止。だけどしばらくすると、お客さんから『(SRミーティングがないのが)寂しい』っていう声が多くなってね。それで急遽、山中湖の『きらら』を探して2011年9月に開催したんだよね。山中湖でSRミーティングをはじめたのはそこから。それから1年後の2012年9月にやって、2013年はSR35周年ということでイベントはメーカーに任せてお休み。そして去年(2014年)は5月に開催したので、山中湖は今回で4回目になるね」

編 ーそもそも2009年にSRミーティングを、田中さんが主催しようと思ったキッカケは?ー
T「やっぱりお客さんの要望が多かった。その頃はSR I.O.A WEST(※編集部注:関西を中心にしたSRショップによる団体)が活発で、主に関西でSRミーティングを開催してたのよ。そのあたりから『関東でやらないんですか?』って、お客さんからよく言われるようになった。当時はSRも今より人気が高かったし、お客さんがそれだけ言うんだったら、じゃあ始めようかって話になった」

編集部(以下、編)ー小鹿野町から明治公園、そして山中湖と場所を変更していったのには、理由があるのですか?ー
T「小鹿野町は参加者が多すぎてあふれちゃった(笑)。その次の明治公園は良かったんだけど、場所代が高くてね(苦笑)」

編 ーその翌年は震災によって春に予定されていた明治公園は中止。だけど急遽9月に開催することになりました。場所が山中湖になったのは?ー
T「一生懸命いろいろ探したのよ。当初は横浜や埼玉のスタジアムだとかアリーナだとか探したけどやっぱり場所代が高い。で、たどり着いたのが場所が広くてリーズナブルな山中湖『きらら』だった」
森下さん(以下、M)「きららでは当時、二輪とか四輪系のイベントで借りる人がいなかったらしくて、こちらから提案をさせてもらった時に、すごく喜んでくださったんです。ほかはどこの会社も『バイクですか?』なんて不安そうに言われるんですけど、きららさんには『こういうイベントをやりたい』っていうのをイチから説明したら、受けてくれたんです」
T「普通の人からすれば、駐車場を使ってイベントをやるっていう発想はないのかもしれないよね。駐車場はあくまでも駐車場だから。だけど我々は『あくまでも広場が必要だ』と伝えたんです。つまり広い駐車場が必要だ、と。そうしたら、きららさんも当日どんなことをやるんだろうと楽しみにしてくれて、実際にイベントを見て『こういうやり方もあるんですね』って驚いてくれた」
M「それからきららさんもSRミーティングを前例として宣伝をするようになって、今ではバイクとか四輪のイベントで年中ずっと会場スケジュールが埋まるようになったじゃないですか。だから、いまだに『SRミーティングさんが先駆者ですから』って言ってくださって、すごく良くしてくれるんです」

編 ー場所探しではイヤな顔をされることもあったというのに、きららには一体、どういう風にプレゼンをしたんですか?ー
T「とにかく今までやってきた内容を伝えて、『それを山中湖でやりたい』と伝えましたね」
M「あとはせっかくなので、村を巻き込んだイベントにしたくて、『地元の飲食関係や山中湖の名産店とかそういう出店はできませんか?』っていう話をしたら、『紅富士商店会がある』と。同会は町のイベントには出店していたというので、会長さんを紹介してもらいました」
T「その方々が毎年、出店してくれるんだよね」
M「しかも、紅富士商店会の方々もすごく良くしてくれて、たとえばゴミなんて、全部持って帰ってくれるんです。大規模なイベントというのは、ゴミ収集にすごくお金が掛かるんです。だけど、紅富士商店会のおかげで入場料も無料でできますし、出店料も低い価格でやっていけてるんですよ」

編 ーショップさんの顔ぶれは変わらずですか?ー
T「半分はそのままで、半分は入れ替わりますね」
M「全国から申込をしてくれて、毎年出店をお断りしてるくらいです。お客さんも全国から来てくださって、第二駐車場だけでバイクが入りきらないし、去年はクルマも入りきらなくて、臨時駐車場を空けてもらったんです。ちなみに、臨時駐車場もきららさんのご好意なんですよ」

 
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今年は5月10日の山中湖のあと、9月13日に福島県江名港でも開催が予定されている。
イベント詳細はこちら

 
SR乗りが年に1度、集まる場所

編 ーそれだけ人気のイベントになっている要因ってどこにあるんでしょう?ー
T「きっと今の時代だから、SNSでいろんな人と知り合ったり、『じゃあそこで会いましょう』みたいなこともたくさんあって、そういうのも大きいんじゃないですかね。『行けばみんなと会える』『みんなのバイクが見られる』っていう。要はみんなの集合場所になってるんじゃないかと思いますね」
M「2013年に1度お休みしたときに分かったんですが、あのときは本当にたくさんの人から『今年はいつですか?』って聞かれましたね。みんな心待ちにしてるんだということが分かって、2014年は開催を5月に前倒ししたんです。きららの方にも『2013年は休む』ということを言わなかったら、ほかに押さえられる前に会場を仮押さえしてくれていて、『とりあえず(会場を)押さえてありますけど』って、わざわざ連絡をくれたんです。それで事情を説明したら、『来年はやってくれますよね?』って。本当に皆さんに期待されているんだなぁって実感しました」

編 ーSRミーティングをやってきて変わったこと、逆に変わらないことはありますか?ー
M「変わらないのはみんなの協力かなぁ。ボランティアで手伝ってくれて、それがないと絶対成り立たないですから。そこがすごく良いところですよね。あと、私たちも含めてだけど、ずっと手伝ってくれてるからみんなが(イベント運営に)慣れてきましたよね」
T「だけど本当はメンバーも変わってほしいなぁって思います。もっともっと新しい人に来てほしい。長く続くイベントって、やっぱり新しい人は引いちゃうよね。『俺行っていいのかな?』みたいな。そこはだけど、何の壁もなく、気軽に来てほしいね」

編 ーお客さんは年々、固定してきていると感じています?ー
T「そうだね。だいたいアベレージで500台くらいの来場なんですよ。もちろん入れ替わりもあるんだろうけど、俺は去年の時点で『500台を切るようだったら、2015年はやらないよ』って言ってたんだけど……そしたら2014年は700台も来ちゃった(笑)。固定してきてはいるだろうけど、やっぱりまだまだイケるな、と!」

編 ー後編では、今年のSRミーティングが2回開催となった理由、イベントの理想の形などをお聞きします。お楽しみに!!ー

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バイクガレーヂ スラクストン
田中新二さん
 

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