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2016年08月22日

インタビュー/CANDY Motorcycle Laboratory 代表・横山考弘さん、ビルダー・中村純さん(後編)


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 神奈川県・海老名市に拠点を置くキャンディーモーターサイクルラボラトリー。代表の横山さんとビルダーの中村さんに話を聞くインタビューの後編。今回は、ショップのことを中心にお二人のSRに対する思いを聞いた。
取材協力:キャンディーモーターサイクルラボラトリー

多種多様なカスタムマシンを発表する
キャンディーのこだわりとは?

編ー現在キャンディーさんは11年目を迎えましたが、一番印象深かった出来事はありますか?

中村「カスタムショーに出るようになってから少し変わったのかな? っていう思いはあります。雑誌ではもちろん見ていましたけど、他のショップさんの車両を生で見ることがなかったので……自分が知らない技術や世界もあるんだなって思い知ったのは大きいのかな」

編ー過去も含めてオーダーが多かったカスタムスタイルはどのジャンルですか?

中村「一時期チョッパーが多かったですね。流行しだしたときは『シートレール加工なんてしてもいいのかなぁ……』って、正直思いましたよ。10年前はチョッパーを製作しているお店なんてほとんどいなかったですから」

編ー未知のことをやる恐怖はなかったんですか?

中村「そりゃありますよ(笑)。だから最初と今ではやり方が全然違いますし、チャレンジしてどんどん製作方法も淘汰していきましたね」

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※同店の最新作チョッパー
 
 
編ーカスタムをするうえで難しい面って何ですか?

中村「お客さんから何を作りたいのかイメージを引き出すことですね。例えば『お任せ』と言われても絶対に好みがあるので、お客さんの好みがどんなものなのかを探ります。フューエルタンクを選ぶにしても『こういうのもある』などと色々提示して、選んだフューエルタンクを見て好みを分析して、シートやハンドルはこういうのが合うんじゃないか……というように、最初の段階でかなり時間を使います。遠方だと写真にはなっちゃいますけど、打ち合わせのために何回か来店してもらうことになります」

編ー人が思っていることを形にするのは難しいですよね。

横山「例えばチョッパーにしたいってオーダーがあったとします。でも、チョッパーって言ったって、人それぞれボバーやロングフォークチョッパーなど解釈が違うと思うんです。まずお客さんの考えるチョッパーを探って、雑誌やウェブを見本に、どんなものを求めているのかを知ることが大事だなって思います。そこに自分流のプラスアルファを考えて提示します」

編ー勝手なイメージですが、カスタムショップって、ハイパフォーマンスに強いお店とか、チョッパーに強いお店とかそれぞれに特徴があると思うんです。その点、キャンディーさんのお客さんには、ハイパフォーマンスのお客さんがいたり、チョッパーのお客さんがいたりして特徴的な偏りがないと思うのです。あえて特徴=『色』を出さないようにしているのですか?

中村「基本的に同じものを作るのが嫌いなんですよ。商売的にも『色』を作った方がいいと思うんです。けど、人それぞれ好きなものが違うじゃないですか。だからあえて『色』は出したくないなって思うんです」

編ーただ、そう言ったものの、いわゆる『色がない』というのはこちらの印象であって、本当はお二人のなかに共通するコンセプトがあるのでは? と思うのですが、いかがですか?

中村「強いていうなら『走れる』ってことですよね。ハイパフォーマンスに関しては、走りにしてもいろいろ追求していてレベルが高いじゃないですか。それが、たとえばB級チョッパーだと、見た目にインパクトがあるけど、ハイパフォーマンスに比べると走行に特化していない。この2つは対極にあると思うんです。目指すのはその中間ですね。それが一番飽きずに楽しめるのじゃないかなって思います」

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※こちらのオーナーの要望は「ほかに絶対いないバイク」。お客さんの望むことに答えた二人の力作だ。
 
 
編ー2人で経営しているという面もある意味『色』だと思うのですが、2人でショップを運営するメリットは何ですか?

中村「基本的に僕が整備やカスタム、横山がペイントをやっているのですが、オープン当初は仕事もないし、お互いがお互いの作業をやっていたんですよ。俺だったら横山がペイントする前にパテをやったりとか、横山は整備やカスタムをやったりとか。今はおかげさまで、横山が作業したくてもできない状態になるほど手一杯になっていて……お互いがお互いの手は出さなくなりましたね」

横山「出せなくなったって感じだね。だから今は中村が作って俺が塗るというイメージになっています」

中村「お互い同じ気持ちだと思うんですけど、自信があることに関しては相談しないんです。だけど……迷ったら『これどう思う?』って聞くことがあります」

横山「自分が見ている目線と中村の目線って違うし、ワンクッション置けるのも2人でやる良いところですよね」

編ー今後ショップで挑戦したいことはありますか?

横山「他がやっていないことをやってみたいなって思いますね。万人受けしなければいけないものだと思うのですが、キャンディーで新しいカスタムスタイルを作り出せたらいいなって思います」

編ー最後に読者の方に一言!

中村「いまオークションサイトでいっぱいカスタムマシンが出品されているじゃないですか。色々事情はあると思うのですが、できればそうなってほしくないですね。SRに限らずバイクは長く乗ってもらいたいです。そう思ってるからこそ、ウチではお客さんと綿密に打ち合わせをしています。長く楽しめるっていうのが一番いいのかなって思いますね」

横山「無理せず長く乗ってほしいですね」

中村「商売的には新しいお客さんが来た方がいいんでしょうけどね(笑)。せっかく作ったのなら長く乗ってほしいです」

編ーありがとうございました!

 
Shop SR Times
 

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CANDY Motorcycle Laboratory 代表・横山考弘さん(右)、ビルダー・中村純さん(左)
今年で11年目を迎える同店。インタビューから2人の人柄やバイク愛が伝わっただろう。これからも様々なカスタムバイクに期待せざるを得ない。当サイトで好評連載中の中村さんのエッセイも是非ご覧いただきたい!
 

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