取材協力:モーターガレージグッズ
文:小川伸晃
1990年代後半に起きた空前のトラッカーブーム。当時はTWを筆頭にシングルマシンがこぞってトラッカースタイルにカスタムされ、SRも多分に漏れず多くの車体がカスタムされた。今でこそ当時と比べて落ち着きはしたが、SRの持つコンパクトでシンプルな車体との相性の良さに加え、昨今の土系カスタムの流行もあり、未だSRユーザーの中で根強い人気を誇っている。今回紹介するモーターガレージグッズ製作のSRも、そんなストリートトラッカースタイルの一台だ。
シート下のスカチューン、フラットシート、ブロックタイヤなど、トラッカースタイルの基本を押さえたこちらのマシンだが、特筆すべきはフューエルタンクだ。全体のスタイリングを作り上げる上で重要な役割を持つフューエルタンクだが、トラッカースタイルではナローでコンパクトなものが良しとされており、一般的に純正タンクは不向きと言われている。しかしグッズは、純正の底面を大胆にカットすることでコンパクトに作り直し、結果トラッカーの軽快さと、SRらしさの両方を活かすことに成功している。また、タンクを始めエンジン、エキゾースト、そして前後リムに至るまで見事にブラックアウトすることで、全体的に引き締まったイメージとなっている点にも注目だ。多くのパーツが同店のオリジナル品で構成されている点も見逃せない。
トラッカーの軽快さと、ブラックアウトによる重厚感という二つの要素が違和感なく同居した、まさにクールという言葉がふさわしいこちらのSR。ジャンルを問わず様々なスタイリングを作り出してきた経験と、どんなスタイルにも対応する豊富なパーツラインナップを持つグッズだからこそ生まれた、大人のストリートトラッカーと呼ぶべき1台だといえよう。
ヘッドライトはルーカスタイプで、ハンドルは幅広のスローベントバーをチョイス。もちろんミニスイッチをはじめ、ハンドル周りはスッキリ化されている。
純正タンクの底面をチョップしてコンパクトにすることで、純正らしさを醸しつつ、トラッカーらしい軽快なイメージをマシンに与えている。
FタイヤはSHINKOのブロックタイヤを履かせることで土っぽい雰囲気に。また、リムをブラックアウトすることで引き締まった足周りを演出している。
リムと同じくエンジンの腰上部分もブラックアウトすることで、マシンに重厚感を与えるとともに、全体的な統一感を作り出している。
ループ加工が施されたシートレールにぴったり沿うようにマウントされたキングシート。薄型の造形がトラッカースタイルにマッチしている。
シート下はトラッカースタイルに必須のスカチューンでスッキリと見せている。キーシリンダーはハンドル周りスッキリ化のためシート下に移設。
ラウンドフェンダーとコンパクトなアーリーテールの組み合わせで、これまたスッキリとしたリア周りを演出している。
ハンドル周りスッキリ化に伴ってサイドマウント化されたスピードメーター。φ60というコンパクトなサイズ感が車体とマッチしている。
Custom Spec
ハンドル:スローベントバー/スロットル:アマルスロットルホルダー/グリップ:アマルタイプ ブラック/スイッチ:ミニウインカースイッチ ディップスイッチ(ヘッドライトHI/LOW)/メーター:60Φスピードメーター サイドマウント/ヘッドライト:5-3/4ルーカスタイプヘッドライト/ヘッドライトステー:ワンオフ/ウインカー:スモールラバーウインカー/ウインカーステー:ダウンマウントウインカーステー(ショート)/テール:アーリーテール/タンク:純正タンク チョップ加工/シート:キングシート/Rフェンダー:ラウンドフェンダー/マフラー:テーパードコーンマフラー/Fタイヤ:SHINKO E805 120/90-18/Rタイヤ:SHINKO E805 120/90-18/リアフレームループ加工/前後ホイールブラックペイント、エンジンブラックペイント ……etc.
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